2016/09/29

ポテチ&フライドポテト、発がん性物質含有…冷凍ピザ・グラタン、加熱で有害物質発生 http://biz-journal.jp/2016/09/post_16769.html @biz_journalさんから
文=郡司和夫/食品ジャーナリスト
前半は参考になる情報である。フライドポテトなどには有害物質が生じる危険性があることへの認識を啓蒙するのによい記事だと思った。

しかし、後半部分は読む価値なし。
どうもジャーナリストという人種は役人批判をすると途端に本質を見失い、極端に視野が狭くなる(頭に血が上る)んじゃないかと考える。この著者はグルタミン酸ナトリウム(旨味化学調味料)を200℃以上で加熱すると有害物質が発生することを危惧しているようである。これに対して担当者の役人が料理では200℃以上の過熱をすることはほとんどない、と返答したのがいたくお気に召さないようである。

著者の反論によればオーブンは加熱したら250℃だ。冷凍グラタンなどの調理は250℃の温度下で行うのに、どうしてそのような心配を排除することがあろうか、とのことである。
まるでこの役人の常識知らずたるや笑止千万、と言わんばかりである。

飽きれたもんだ。

あのさあ、水は100℃で熱を奪って気体になるんですよ?
料理は水が大半を占めているんですよ?
料理が250℃になるってことは、水分が完全に飛んで料理がコゲついている状況のことをいうんですよ。 そんなもの誰が食べるんでしょうかね?
火にかけた鍋で10分間沸騰させている水は火の温度(1300℃くらいだっけ)と同じなんですか?
周囲の温度が250℃だからといって中の料理が250℃に達するなんて、ちょっと考えればおかしいと気づくところである。

しかし、グラタンの表面は水分が蒸発するし、直接250℃の環境に触れているために温度が上がって焼き色がつく。
したがって裏を返せば、グラタンの表面にコゲが出たら、それを取り除くことで例に挙がった有害物質はほとんど残らないと考えていいのではなかろうか。

そういう意味で役人の説明は間違っていないわけ。

あともう一つ。
この著者は学会で発表されたことを全面的に信頼しているけど、40年も昔の発表をいまだに引用しているけど、現在も医学界がこれと同じ認識なのか確認しているんだろうか。ジャーナリストを名乗ってるんだから、もちろん最新の動向を把握しているもんだと思いたいが、どうせちがうんだろうなあと思わせる出来の記事だ。


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